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万博出展 |
過去3回の万博出展!
3 回の万博出展品
〜私の宝物 近江化学陶器株式会社 代表取締役社長 奥田信泰〜

近江化学陶器株式会社は、愛知万博に壁面緑化に使うタイルを出展した。「実は万博出展
はこれで 3 回目。 1900 年のパリ万博 と 70 年の大阪万博にも出展しています」と奥田信泰
社長は語る。
同社の初代は、明治維新とともに信楽で窯業に取り組む。従来の鉄鍋に替えて、繭を煮て
糸を取り出す陶器製の容器を作った。 真っ白な絹布を織ることができ、殖産興業に大いに
貢献した。その「糸取り鍋」がパリ万博への出展品だ。
戦後は、事業を建材資材にシフトして戦後の復興と高度成長を支えた。大阪万博に出展
したセラミックの「太陽の塔」は、その 時期のものである。
「当社 130 年もの間、革新を続け、事業を継続してきました。万博への出展品は、それぞれ
の時代に行われた挑戦を象徴している と奥田社長は胸を張る。
(商工ジャーナル2005年12月号から引用)
太陽の塔「過去の顔」制作!
太陽の塔は、 1970 年の大阪万博の顔と言われ「お祭り広場」に設置されました。当社は、太陽の塔プロデューサの岡本太郎画伯と協力し、太陽の塔「過去の顔」を制作いたしました。

きょうの人 日本万博の「太陽の塔」の “ 過去の顔 ” を作った「奥田孝」
新聞記事 サンケイ新聞昭和 44 年 10 月 16 日

「何しろアジアで初めて開催される万博。そのど真ん中のお祭り広場に立つ太陽の塔の顔に信楽焼が登場するんですからね。
張り切らざるをえませんよ 。岡本先生(太陽の塔のプロデューサ)のメガネにかなったかどうか。でもやっとできあがって肩の荷が
おりた感じです」。過去の話を1年がかりで作り上げた奥田さんはホッと一息ついた。
“ 過去の顔 ” は直径8メートル、広さ55平方メートル、使ったタイルは 3000 枚。黒ずんだ色合いを生かし、能面の味わいを出すのに
一番苦労したという。
信楽焼は、日本の 5 大窯元の1つ。 1300 年の歴史を誇る。奥田さんはその信楽焼と共に生きる根っからの陶工で、近江化学陶器
の 3 代目社長。「いつまでも狸の飾り物やハチ物を作っていてはダメ。これからは建築用の陶板タイルに活路を見出さなければ、
目指す相手は国際市場ですよ」と近代陶工のリーダーでもある。
“ 過去の顔 ” は「太陽の塔」の陰の部分。制作には 10 人の専門技術員を中心に、全社を上げて取り組んだ。何度も岡本さんのアトリエ
を訪ねた。また、聖武天皇ゆかりの紫香楽宮跡で松風に耳をすましながら、岡本さんと万博の意義、太陽の塔のイメージについてじっ
くりと話合い、試作を繰り返した。本番に入ったのは今年 7 月。石坂泰三・万博協会会長の希望で、お祭り広場の土も陶土にまぜた。
制作はまず実物大の “ 過去の顔 ” を作り上げてから、これを 3000 枚のタイルに細分して焼き上げるという手法。ことに うわ 薬の調合や
火かげんには神経をとがらせた。
できあがるまでは制作のことが念頭をはなれず、夢の中でも社員をしかりとばしたそうだ。喜怒哀楽を秘めたおだやかな能面の味
わいは、 “ 過去の顔 ” に息づいている。きっと世界の目をそばだてるに違いない。
京都美大彫刻科に学んだ奥田さんの美意識は、素朴な土の伝統とあいまって、見事に結実した。大学生の長女と高校生の長男
はともに京都で下宿。滋賀県信楽の自宅では、夫人と二人暮らし。ヒマを見つけては好きな彫刻を楽しんでいる。
生き生き “ 万博の顔 ” 信楽
読売新聞 昭和 44 年 10 月 12 日

万国博のシンボルゾーンのお祭り広場「太陽の塔」に取り付ける “ 黒い太陽の顔(過去を表す) ” が 11 日朝、滋賀県信楽町の株式会
社近江化学陶器(奥田孝社長)で、地元、万国博担当記者団約 30 人を招き初公開された。
制作者、万国博チーフプロデューサ岡本太郎画伯の指揮で、顔の回りを白色セメントで囲むと、顔は秋の太陽を浴び、生き生きと
して地上から抜き出たようにクローズアップされ、関係者はその素晴らしさに目を見張っていた。
このあと、岡本画伯は「高さ 70 メートルの太陽の塔に、上から未来、現在、過去と 3 つの顔を取り付けるが、過去の顔は、白色の
塔の全体を引き締めるため黒一色にした。財界のある人から “ 日本調の塔にしては・・・・」と意見があったが、「現在の日本人は欧
米コンプレックスにかかっている。太陽がいつもぎらぎらと、光や熱を放ち続けるように、あらゆるものに憤りをたたきつけ、欧米人
に恥ずかしくない、堂々としたものを私の直感でまとめあげた」と語った。
このあと、顔の上に立った岡本画伯は、口からビールをつぎ込み入魂。完成を祝した。
長さ 27 センチ、幅 12 センチ、厚さ 17 ミリの陶板 3000 枚で組み合わされたこの「顔」は、一旦解体された。今月中に万国博覧会会場
へトラックで運ばれ、太陽の塔に貼り付けられるが、その周囲に 11 本の緑のガラスモザイクの光芒(こうぼう)がつけられる。
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